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【新連載:留学体験談】イギリスで翻訳者として活躍する先輩が語る「留学生活から現地就職まで」①世界TOP100のリーズ大学での留学生活とは

Yoshida Daikiさん

2021年9月からイギリスのリーズ大学修士課程「Professional Language and Intercultural Studies MAに入学。2022年9月に同コース卒業後、6月よりアルバイト勤務していたイギリス現地の法律事務所にて翻訳者として従事。

リーズ大学を卒業されたYoshidaさんが留学生活から就職活動に至るまで、さらにはイギリスの企業で働くことなどについてをお伝えいただく体験談の連載がスタートしました!

今回は、リーズ大学での留学生活について詳しくお伝えします。

大学院留学をご検討中の方やリーズ大学に興味がある方はぜひお読みください。

現地から留学体験レポートをお届けします!

皆さん、こんにちは。イギリスのリーズから留学体験談を配信しているYoshida Daikiと申します。学習院大学を卒業後、バークレーハウス語学センターでIELTSカウンセラーを経て、2021年9月からイギリスのリーズ大学に留学をしていました。大学院留学の経験を通して学んだことや卒業後の現地就職、社会人経験についてなど、毎月皆さんに有益な情報を発信できるようにしますので、月に一回こちらの連載に遊びに来ていただけると嬉しいです。連載第一回目では、私が通っていたリーズ大学の授業や街、また留学中のエピソードについて振り返りながら執筆します。

授業についていけない日々から脱却!

リーズ大学に限らず、イギリスの大学院の授業は講義形式の「レクチャー」とゼミ形式の「セミナー」の2種類に分かれています。1教科あたり2種類の授業が週に1回ずつあるので、例えば5科目授業を履修していた場合、週10コマの授業回数になります。レクチャーは、教授の説明を聞くというもので、いわゆる大学の講義を想像していただければ分かりやすいかと思います。一方セミナーは、事前リーディングを踏まえて、他の学生とディスカッションをする、ゼミ形式の授業です。

留学が始まったばかりのころ、私はイギリス形式の授業に慣れるまでに時間がかかりました。先生の説明が分からない、自分の言いたいことが英語で言えない、他の学生についていけない、課題が多すぎて嫌になる等、苦しい思いをすることも多くありました。しかし、現状を変えるために、事前リーディングのまとめノートを作成したり、教授が授業で使っていたパワーポイントを振り返ったり、他の学生と一緒に図書館で勉強したりするなどして、工夫を凝らすようにすると、最初は辛かった授業も1か月を過ぎるころには楽しく参加出来るようになっていました。

イギリス大学院の成績評価は、4段階:Fail (~49)、Pass (50~59)、Merit (60~69)、Distinction (70~)に分かれています。また成績の評価方法ですが、学期中のエッセイ課題やオンライン試験、プレゼンテーション等で判定されます。エッセイ課題は、2,000文字から4,000文字程度で与えられたトピックについて論じるもの、オンライン試験は、制限時間内に問題に対する回答を作成し提出するもの、プレゼンテーションは、グループのメンバーと一緒に特定のテーマについて発表するものでした。良い成績を取る秘訣や修士論文については、また次の記事で詳しくシェアしたいと思います。

日本食レストランやカラオケも揃う!便利なリーズの街

リーズはイングランドで3番目に大きな街でありながら、キャンパスを含めた街の中心部は非常にコンパクトで、個人的に住みやすい街だと思っています。生活に必要なものが揃うことはもちろん、日本食レストランや映画・カラオケ等の娯楽も、街を歩けば見つけることが出来るので、不便に感じることはありません。日本との違いで気をつけなければいけないことを挙げるとすれば、スーパーが日曜日は早く閉まること、外食が料金が高いこと、公共交通機関は時刻通りに運行しないこと等が挙げられます。

イギリス留学において、治安の面で不安を感じる方がいるかもしれませんが、ほとんどの場面において日本と同じような感覚で過ごすことが出来ます。私はこれまでリーズで身の危険を感じるようなシーンに遭遇したことはありません。もちろん油断は禁物で、常に防犯の意識は持つ必要はあります。貴重品は肌身離さず持つようにし、深夜の外出は避けるようにしましょう。私のハウスメイト(同じ寮に住む友人)は、深夜に公園で知らない人にお金を差し出すよう刃物で脅され、後日警察へ相談していました…。

留学で知る、他の国から見た日本のイメージ

留学中のとても印象深いエピソードを一つ共有します。ハウスメイト達がイギリスから見た日本の印象について話していた時あったのですが、彼らの日本のイメージは、「富士山、寿司、忍者、テクノロジー」といった、いわゆるメディアによってつくられた日本の姿を思い浮かべていましたが、実際の生活面においてイギリスと日本とではそこまで大きく変わらないことを話すとビックリしていました。

またその一方、ハウスメイトが日本に関する質問を聞いた際、そもそも日本文化について自分自身が無知であったことに気がつき、留学前に日本文化に関する知識をもっと身につけるべきであったと反省しています。留学先で日本について聞かれることはよくあるので、ぜひ日本の文化についてなど簡単に説明できるようにしておくと良いと思います。

読んでくださった皆さまへ

私にとって初めての長期海外留学ということもあり、渡英前は大きな不安を感じていましたが、いざ現地で生活をしてみると大体の生活様式は日本と大きく変わらないなというのが留学生活に対する私の印象です。また読んでくださっている皆さまの中には、英語での授業についていけるか不安を感じている方もいるかと思いますが、私は「きちんと勉強すれば卒業できる」とアドバイスしたいと思います。その点を踏まえ、次回はイギリスの大学院で良い成績を取るコツと修士論文について共有します。

リーズ大学について

リーズ大学(University of Leeds)は1904年に設立された大学で、イングランド北部リーズにキャンパスを置きます。QS World University Rankings 2023では、世界TOP100に選出されたイギリス名門大学で、研究部門を強みとするイギリス名門校群「ラッセル・グループ」に所属しています。学生数39,000人以上の大規模校で、137か国から学生が集まる「留学生に人気な大学」としても有名です。分野は翻訳・通訳学に特に権威があり、イギリス国内で数校のみ開講している「日英翻訳」に特化した科目が人気を集め、これまでに多くの日本人留学生を受け入れてきました。