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その名前はCapulet ウォーリック大学がシロインゲンマメ新種の大規模実験

イングランド中央部にあるウォーリック大学から、キャンパスの空中写真(本文下)が届きました。イギリスの田園風景らしく、ゆるやかな緑の丘や畑に囲まれていて、とてもきれいで勉強に集中できそうな環境です。

そんなカントリーサイドにある同大学ですが、農学や園芸学、食品安全学についての研究が盛んで、それらを束ねる研究機関の「Warwick Crop Centre」は国際的に高い評価を得ています。

イギリス人の大好物といえば、豆を思い浮かぶ人が多いでしょう。なかでも、インゲン豆を甘辛いソースで調理するベイクドビーンズはイギリス名物料理の一つ。ところが、多くの豆の種類は雨や曇りが多いイギリスの気候では栽培しにくく、イギリス人の食卓に並ぶ豆は、他国から輸入したものがほとんどだそうです。

そんな中、ウォーリック大学のCrop Centreは今、大規模な実証実験に取り組み、イギリスで栽培しやすい、シロインゲンマメの新種を開発しています。2018年に商標を登録し、その名前は「Capulet(キャピュレット)」。農家や消費者の関心が高いといい、Capuletはイギリスのビーンズ料理に新たな刺激を与えそうです。

開発の背景にあるのは、イギリス人の食生活の変化。健康意識が高まるなか、肉よりも穀類や野菜を多く食べる人が増え、作物の国内需要が活発化しているとのことです。ウォーリック大学は現在、英国の複数の農家と手を組み、新種の商用化を目指しています。

ちなみに、新しい豆の名前、Capuletですが、シェイクスピアの戯曲『ロミオとジュリエット』のジュリエットの苗字です。そのポエティックなネーミングもイギリスらしいといえるでしょう。

ウォーリック大学について詳しくはこちら

【この記事は、2019年秋に公開したフェイスブック投稿を再構成したものです。】