B
B
E
E
O
O

英国ムスリムのメッカ巡礼は贅沢傾向 リーズ大学がレポート

10月半ばに入り、気づいてみれば、夏のお盆休みからすでに2カ月がたちました。お盆といえば、新幹線の混雑を思い浮かぶのですが、8月の“大移動”は日本だけではありません。イスラム世界では「Hajj(ハッジ)」と呼んで、イスラム教の聖地、サウジアラビアのメッカに巡礼する習慣があります。2019年のハッジは8月9日~14日だったので、日本のお盆休みとほとんど同じ時期でした。

ムスリムが多く住んでいるイギリスでは今、少し贅沢なハッジを楽しむ人が増えているといいます。英国名門のリーズ大学によると、イギリスからメッカに巡礼する人は1969年のわずか573人から、近年は25,000人に増加。飛行機代やホテル代など、巡礼の予算もここ5年間、25%ほど増え、平均で1人あたり4000ポンド(約54万円)になっています。メッカでは古い宿が相次いで取り壊され、高級ホテルとして建て替えられるなど、現地にも影響が及んでいるそうです。

その背景には、ムスリム人口の経済力の向上や、ムスリムたちのニーズを新たな「市場」としてとらえる動きがあります。学界でも関連する研究が盛んになり、リーズ大学はこのほど、初めてハッジ産業についてのレポートをまとめました。

世界で最もムスリムが多い国はインドネシア。外務省調べでは、人口2.55億人のうち、約9割がイスラム教徒です。インドネシアは経済成長が著しく、2019年4月に開業したジャカルタの地下鉄をはじめ、インフラ整備も急速に進んでいます。しかし、生活が豊かになっている反面、環境の破壊も深刻になり、経済成長と環境保護の両立に注目が集まりつつあります。

※写真はリーズ市庁舎

リーズ大学について詳しくはこちら

【この記事は、2019年秋に公開したフェイスブック投稿を再構成したものです。】