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大雪を見て考えた日本語と英語の違い

長いトンネルを抜けたのは誰か?

2020年12月、日本海側を中心に大雪が降ったニュースを見て、ふっと川端康成『雪国』の一行目が思い浮かびました。

「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。」

川端のこの作品は日本文学の代表例として世界的に有名ですが、実は日本語教育でもよく取り上げられます。その理由は文章の美しさだけではなく、主語がないためです。

誰がトンネルを抜けたのか。“脳内補完”すると「電車が…」ということが分かるのですが、その主語を入れなくても意味が通じるのが、日本語文法の特徴です。

では、例えば、英訳ではどうなっているのでしょうか。

「The train came out of the long tunnel into the snow country.」

ここは、やはりtrain(電車)が入っており、もしその主語がなければ、英語の文法上、「不完全」な文章になってしまいます。

英語によく似ているドイツ語を母語としており、長年、日本語を勉強してきた私からみれば、日本語は主語を省いてもいいことは不思議に感じることがあります。

 

共通認識で主語なくてOK

ドイツ語や英語など、ヨーロッパの言語は基本、主語を使うことによって、曖昧な部分がある日本語と違い、意味がより明確に伝わることを特徴としています。

例えば、「お茶を飲んでいる」を英語に訳すとしましょう。

「I am drinking tea」「You are drinking tea」「He is drinking tea」といった具合に、主語が必要になり、それによって誰がお茶を飲んでいるかが一目瞭然になります。

なぜ、ヨーロッパ言語と日本語のこの違いがあるのでしょうか。これについて様々なセオリーがあるのですが、日本語では話し手と聞き手がある程度の共通認識を持ち、「言わなくても分かるだろう」部分を省くという説は、なるほど、頷けると思います。

日本社会では確かに、個人による違いというよりも、皆の「共通点」や「共通認識」が大切にされており、それが言葉遣いの面でも表れているという解釈ができます。逆にいえば、日本語でも話し合う人の共通認識が十分でなければ、コミュニケーションがうまくいかない場合もあるでしょう。

 

複数の言語で考えるスキルをビジネスで活用

「曖昧な」日本語vs.「はっきりした」英語――。イギリスなど、英語を使う国で学んでいる日本人留学生は、その壁にぶつかる方も多いとよく聞きます。

なぜなら、イギリスの大学では、ディスカッションをしたり、論文を書いたりする際、自分の主張を極力、倫理的で明確に表現することが求められているからです。

言葉の違いは生活や勉強といった面で大きなハードルになるのですが、一回それを乗り越えたら、自分の成長にもつながります。

「留学を通じて、物事を複数の言語で考えられるようになった。ビジネスの場面ではっきりした言い方を意識し、ロジカル思考が役に立っている」。イギリスから帰国し、そう語る方もいます。

言葉を使いこなすために、単に単語や文法を使うのではなく、その言葉で「考える」ことが重要だと思います。そして、そんなスキルを身につけるには、現地で生活したり勉強したりする留学は最適なチャンスになるのではないでしょうか。

 

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