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【連載:留学体験談】アメリカ留学経験者が開発経済学を学びに本場イギリスへ!②入学手続き&授業開始で盛りだくさんの大学院生活1週目

Ishii Ryunosukeさん

2022年9月からイギリスのSOAS ロンドン大学東洋アフリカ学院(ロンドン大学)修士課程「MSc Development Economicsに留学中。

SOAS ロンドン大学東洋アフリカ学院(ロンドン大学)へ留学中のIshiiさんからのリアルな留学体験談を連載でお届けします!

今回は、大学院での入学手続きや授業開始後の様子について詳しくお伝えします。

大学院留学をご検討中の方やSOAS ロンドン大学東洋アフリカ学院(ロンドン大学)に興味がある方はぜひお読みください。

現地から留学体験レポートをお届けします!

皆さん、こんにちは。前回のブログでは到着後いくつかのトラブルに見舞われたとお伝えしましたが、その後なんとかロンドンでの生活が整ってきました。
今回は大学院生活1週目の様子についてお話ししたいと思います。

開発経済、ファイナンス、農業経済学と幅広く履修!

本格的な大学院生活が始まる第一歩として一番重要な手続きが履修登録の確定です。1週目の授業は実際にクラスがどれくらいの人数でどのような雰囲気で行われているか知るだけでなく、自分が学びたいことが実際にそのクラスで学べるのかどうか、しっかりと検証する期間でもあります。自分が取りたい授業は、Welcome Weekや事前のリサーチ等である程度把握できると思いますが、授業の年間スケジュールを見たり、実際の授業でそれぞれの先生の授業スタイルを確認してみたりすることで、考えが変わることもあります。

例えば自分の場合、開発経済学専攻ですがファイナンス分野にも非常に興味があったため、当初の考えでは選択科目ではファイナンスを多く取ろうと考えていました。しかし、実際に授業を受けてみると1つはケーススタディベースでもう1つは理論ベースの授業といったように、ファイナンスの授業内でアプローチは異なるものの、内容が重複していることに気づきました。そこで、私はそのうちの1つを削って、興味があったけど諦めていた農業経済学の授業を取ることにしました。結果的に前期は開発と金融システム論、マクロ経済学、ミクロ経済学、計量経済学を取ることにしました。前期のうちに経済学の土台を作ろうと思います。一方後期は、食料政治学や経済成長論など必修でないクラスを多く取ることにしました。1日のスケジュールは以下の通りです。

月曜日:開発と金融システム論(授業とセミナー)
火曜日:ミクロ経済学(授業)
水曜日:マクロ経済学(授業)
木曜日:計量経済学(授業)
金曜日:ミクロ経済学(セミナー)、マクロ経済学(セミナー)、計量経済学(セミナー)

また友人の中には、週の中にしっかりとリーディングに集中できる日を作りたいという理由で、うまく履修や時間を変更し、授業がない日を作っている人もいました。ただ、SOASの場合には授業開始1週目の終わりには履修を確定しなければならなかったのと、変更には長い行列ができていたので、余裕を持って変更手続きをすることをおすすめします。

学生証の発行でまたもトラブル…3週間かけてやっと取得

履修登録の他にも済ませておかなければいけない手続きがいくつかあります。まずは学生証の取得です。イギリスの大学は日本の大学に比べてセキュリティが厳しく、学生証がないと授業を行う建物に入ることができません。そのため、学生証を受け取るまでは少々不便な学生生活を送ることになります。

さらに、多くの学生が同じタイミングで学生証を取得をするため、長い行列に並んで待つことが必要ですし、トラブルも多く発生します。自分の場合には、インク切れ&カード切れ&機材トラブルが重なり、最終的に学生証を受け取れたのは大学が始まってから3週間後でした。友人の多くもなかなか学生証を受け取れず、寮のグループチャットでも毎週受け取れた人が報告をし合い、喜びを共有していました。

 

また学生証の受け取りと共に確認しなければいけないのは、大学の授業を管理する「ポータル」です。履修登録を終えると、自分が登録した科目がポータル上に表示され、シラバスなどを確認できるようになります。私が通っていたアメリカの大学のようにテストや課題が多いわけではないので、それほど読み込む必要はないと思いますが、大まかな課題の提出日と成績評価の基準は確認しておくと安心です。また科目によっては授業前に視聴しなければならない録画の授業があるので、あわせて確認しておくと良いでしょう。

初回から容赦なしの授業、国際色豊かなクラスメイトと乗り越える

アメリカ大学ではだいたい初回の授業は、成績評価の基準や学期の流れの説明で終わるというのが一般的だったので油断していましたが、SOASではどのクラスも初回から普通に授業が始まりました。初回の授業とは思えない内容量とスピードに圧倒されながら、1年で修士課程を終わらせるということは、こういうことなのだろうと強く感じました。

クラスの人数は多くて30人ほどで、学生と教授の距離は非常に近いように感じました。大きな講義室で、教授が一方的に授業をするというよりは、教授と学生が問いを投げかけ合う対話型の授業が進んでいきます。自分の所属する開発経済学部は東アジア系が1割、南アジア系が3割、中東系が2割、アフリカ系が3割、欧米系が1割とクラスメートの国籍のバランスがとても良く、どのような国のトピックでも大体該当する学生がいるため、よりコミュニケーションが生まれやすい授業になっています。

また、自分は1週目に積極的にクラスメイトに話しかけるように心がけました。皆が初めての環境に緊張している中で、自分から話しかけると一気に緊張が解けて打ち解けやすくなり話が弾みます。さらに出身やバックグランドがさまざまなので、クラスメイトの話を聞くのはとても楽しいですし、非常に参考になります。これはたまたまなのか、SOASの修士課程が全体的にそうなのかは分かりませんが、多くの学生が3~7年の職務経験を経て大学院で勉強しているので、今後の自分のキャリアを考える上でも彼らと話すことで視野が広がりました。

読んでくださった皆さまへ

イギリスの修士課程では1年間でコースを修了するという都合上、入学手続きと同時並行で授業が始まります。Welcome Weekからは少し気持ちを切り替えて、一つ一つの手続きや課題の内容をしっかりと確認し、取りこぼしがないように努めると良いでしょう。ただ一方で1年間という長期戦でもあるので、途中で燃え尽きてしまわないように、適度に肩の力を抜いてこなしていくのが良いと思います。

SOAS ロンドン大学東洋アフリカ学院(ロンドン大学)について

SOAS ロンドン大学東洋アフリカ学院(ロンドン大学)は、その名が示す通り、アジア・アフリカ分野を特化した高等研究機関で、多くの大学ランキングで世界トップ級の評価を得ています。教鞭を執る教師陣の多くは各分野を最先端で研究する専門家。キャンパスは大都市ロンドンの中心にあり、英国博物館も目と鼻の先というロケーション。学内の施設で特徴的なものは、なんといってもアジア・アフリカ研究で世界有数の図書館。蔵書数が150万冊を超え、専門学習には最適な環境が整っています。