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【連載:留学体験談】イギリスで翻訳者として活躍する先輩が語る「留学生活から現地就職まで」③留学中のメンタルケア方法

Yoshida Daikiさん

2021年9月からイギリスのリーズ大学修士課程「Professional Language and Intercultural Studies MAに入学。2022年9月に同コース卒業後、6月よりアルバイト勤務していたイギリス現地の法律事務所にて翻訳者として従事。

リーズ大学を卒業されたYoshidaさんが留学生活から就職活動に至るまで、さらにはイギリスの企業で働くことなどについてをお伝えいただく体験談の連載がスタートしました!

今回は、留学中に誰もが経験する精神的なストレスの解消方法について詳しくお伝えします。

大学院留学をご検討中の方やリーズ大学に興味がある方はぜひお読みください。

現地から留学体験レポートをお届けします!

皆さん、こんにちは。イギリスも本格的に寒くなってきました。前回の体験談でお伝えした通り、今回は留学生活中におけるメンタルケアついて、深堀りをしていきたいと思います。残念ながら私の周りでも、イギリスでの生活になじむことが出来ず、精神的に憂鬱になってしまった日本人学生がいました。皆様には留学生活を120%満喫していただきたいと思うので、今回の体験談では留学中にストレスを感じてしまう原因と解消方法を紹介していきます。

留学時に「孤独」「憂鬱」を感じる場面を事前に把握し、備える

留学生活中に孤独感を感じる日本人学生は非常に多いです。特に孤独感を感じる場面として、英語が思ったように話せず相手に言いたいことを伝えられない時、友達との会話に入ることが出来ず、疎外感を感じる時などが挙げられます。そして、このような場面はほぼ全員が経験すると言って間違いありません。また大学の授業のプレッシャーから、精神的に辛い思いをしてしまう人も多くいます。留学中は大量のエッセイ課題やリーディング課題が出されます。このように、やらなくてはいけないことのボリュームに圧倒され、憂鬱になってしまう日本人留学生も沢山います。

日本に住む友人と留学中の自分を比較してしまうことで、孤独感を感じる時もあります。SNS等を通じて、日本にいる友人や家族の楽しそうな日常写真を目にすると、「なんで苦しい思いをしてまで海外にいるのだろう」と自分を責め、辛い気持ちになることもあります。また、現地での人間関係におけるトラブルも原因になるでしょう。シェアハウスや授業などで、他の国出身の留学生と一緒に行動をした際に、文化や考え方の違いから、お互いに嫌な思いをしてしまうこともあります。このように留学生活中では、孤独感や憂鬱な気持ちを感じる場面に多々遭遇します。

留学中に精神的にしんどくなったら試してみて!

ほぼ全ての留学生は留学中に必ず辛い思いをしています。そのため、憂鬱になった際に誰かに助けを求めることは全く恥ずかしいことではありません。留学中、精神的に大変だと感じた時は、一人で溜め込んで我慢をするのではなく、誰かと話す機会を設け、しっかりと自分の気持ちを伝えるようにしましょう。下記にて私のおすすめ解決方法を紹介します。

①大学のメンタルヘルスサポートを利用する

イギリスは世界中から沢山の留学生を受け入れている国ということもあり、留学生向けの精神的なサポートも充実しています。私が通っていたリーズ大学では、学生サポートの一環として、メンタルヘルスサポートを無料で受けることが出来ます。

このサポートでは、大学のメンタルアドバイザーによる一対一のカウンセリングを受けることが出来ます。メンタルアドバイザーは、学生に寄り添い、親身に悩みや話しを聞いてくれるプロの方々なので、安心して相談してみてください。リーズ大学の場合、メンタルヘルスサポートは24時間年中無休で、また大学のホームページから簡単に予約を取ることが可能なので、精神的に辛くなったら迷わず利用してください。

②他の留学生と交流する機会を作る

イギリスの大学には、ソサエティーやクラブ(日本でいうサークル)があり、共通の趣味や関心を持った仲間に出会うことが出来ます。リーズ大学では、331個のクラブやソサエティーが運営されております。その中には日本ソサエティーも含まれており、日本文化に興味のあるイギリス人や、外国人留学生、日本人留学生もたくさん参加しています。このようなソサエティーに参加し、他の留学生と交流する機会を作ることをおすすめします。お寿司を手作りしたら、とても喜んでくれました!

英語力向上のため、留学中に日本人とのコミュニケーションを完全遮断する日本人留学生をたまに見かけますが、個人的にこれはおすすめしません。英語力向上に対するモチベーションが高いことは素晴らしいですが、留学生活は長期戦であり、また貴重な情報を見逃すことにも繋がります。ずっと日本人と一緒に過ごし、現地で日本語しか話さないことは問題ですが、定期的に情報交換できる日本人の仲間を見つけることは、現地で生きていく上で必要不可欠だと思います。

③街に出て気分転換する

街に出て、カフェで一息することや買い物をすることも憂鬱な気分を和らげる手段の一つです。特に私のおすすめは、リーズ内にある猫カフェです。留学中ストレスを感じた際は、美味しい飲み物を飲みながら可愛い猫たちを見ることで、落ち込んだ気持ちを回復させていました。

また、イギリスにはCaffè Nero(カフェ ネロ)やCOSTA COFFEE(コスタコーヒー)などのコーヒーチェーンをはじめ、個人で営業されているカフェもたくさんあります。それぞれのカフェにはテーマ性(オシャレ、学生向け、ミステリアスなど)があるので、カフェ巡りを通じてリラックスするのもありだと思います。

またリーズにはショッピングセンターがあり、人気のスーパーのMarks & Spencer(マークス&スペンサー)をはじめ、レゴショップやキャンドルショップ等、多種多様な雑貨屋を見て回ることが出来ます。留学中メンタルが少しふさぎ込んでしまったら、街での散策を通じて、気分転換をしましょう。

読んでくださった皆さまへ

多くの人にとって、留学生活が初めての長期海外滞在になるかと思いますし、実際私もそうでした。1年間の留学生活を振り返ってみると、辛かったこと、日本に帰りたくなったこと、憂鬱な気分になったことは数え切れないほどありましたが、それでも何とか楽しく無事に大学院を修了することが出来ました。留学は精神的負担が大きく、ほぼすべての日本人学生はホームシックを経験すると言っても過言ではありません。そのため、留学中に辛くなった際は、恥ずかしがらず周りの人に助けを求めてください。
次回の記事では、イギリスの卒業式について、執筆したいと思います。お楽しみに!

リーズ大学について

リーズ大学(University of Leeds)は1904年に設立された大学で、イングランド北部リーズにキャンパスを置きます。QS World University Rankings 2023では、世界TOP100に選出されたイギリス名門大学で、研究部門を強みとするイギリス名門校群「ラッセル・グループ」に所属しています。学生数39,000人以上の大規模校で、137か国から学生が集まる「留学生に人気な大学」としても有名です。分野は翻訳・通訳学に特に権威があり、イギリス国内で数校のみ開講している「日英翻訳」に特化した科目が人気を集め、これまでに多くの日本人留学生を受け入れてきました。