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【連載:留学体験談】クリエイティブライティング(詩の創作)を学びにイギリスへ!④学期末課題に取り組む冬休み、イギリスのクリスマスも満喫

K・Hさん

2022年9月からイギリスのイーストアングリア大学修士課程「MA Creative Writing Poetryに留学中。

イーストアングリア大学へ留学中のK・Hさんからのリアルな留学体験談を連載でお届けします!

今回は、学期末に向けて課題に取り組む様子やイギリスでの過ごすクリスマスについて詳しくお伝えします。

大学院留学をご検討中の方やイーストアングリア大学に興味がある方はぜひお読みください。

現地から留学体験レポートをお届けします!

みなさん、こんにちは。イギリス、ノリッチでは12月2週目に初雪が降りました。
今月は、中間レポート、期末レポートなどの課題とその評価基準、そしてイギリスでのクリスマスの過ごし方についてお伝えしたいと思います。

課題のスケジュールと進め方

一学期が終わり、期末レポートやアセスメント(評価)の季節がやってきました。私が受けている授業は、summativeと呼ばれる「学期末評価だけで成績がつく」という形式をとっています。今学期は二つの授業を受けていたので、期末レポートが二つあります。11月初旬ごろに、formativeと呼ばれる中間レポートもありましたが、私の場合においては、期末レポートを書く前の準備としての練習のようなもので、成績がつくものではありませんでした。

一学期は12月の3週目で終わり、その時点で期末レポートを提出する他学部の友人もいましたが、私含め、多くの学生は1月中旬まで期限が与えられ、冬休み中に書き上げるといったスケジュールのようです。レポートのテーマは非常に幅広く、学期中に特に興味を持ったことや、常に考え続けている問いについて書くことができます。通常授業に比べて自分中心に研究が進められる期間なので、のびのびと課題に向き合うことができます。

学期が終わる前には、担当の教授と面談がありました。その時点で書きたいことについて相談すると、テーマの絞り方やおすすめの文献などについて教えてくれるので、この面談を有効的に使えるように前もって課題について考えておきました。しかしまだ迷っていることがあっても、多くの教授は、いつでもメールしてね、と快く言ってくださるので、安心して進めることができます。

また、LD (Learning Disability/学習障碍) やその他の精神障碍、身体障碍、慢性的な持病がある学生には、事前の申請で必要な調節を受けることが可能です。テスト時間の延長、テスト中の休憩、レポート提出締め切りの延長など、必要に応じて様々な選択肢があるので緊張が高まるテスト期間も安心して過ごすことができます。他にも、提出前のレポートの添削を依頼できるシステムもあります。資格を持った先生と面談形式で、予約を取り、事前に相談したい部分を送ると、50分ほどの面談の時間内にどうすればレポートをよりよく書き上げられるかを相談できます。私もさっそく予約を取り、1月の初めに相談しに行こうと思います。

レポートや課題はグループ学習ではない限り一人で書くものですが、私はよくレポートで行き詰まったときや書きたいことがまとまらないときに、友人に相談をしに行きます。考えていることを口に出してみると、急に問題点がはっきりしたり、考えが足りていない部分がわかるようになったりする気がします。研究分野が違う友人だからこそ気が付いてくれるポイントもあり、聞き役を交代で話しあえば、お互いに利益があります。なにより楽しいですし、一人で行き詰まったときのリフレッシュにもなります。寮に住んでいると、気軽に相談できる人が近くにいるので助かっています。

イギリスの成績評価システム

今回の大学院留学で初めてイギリスの教育システムに触れている私は、成績評価のシステムについて知った時、今まで私が経験したものとかなり違うもので驚きました。まず、100点満点中の成績評価は変わらなくても、80~90点を取る学生は全くと言っていないこと、70点代を取ればかなり良い成績であるということです。私は100点を目指すことに慣れていたので、成績評価をもらう前に知れてよかったです。かなり細かい成績評価の基準が記載されたチェックシートなども事前にもらえるので、それを目安に課題を進めていきたいと思います。もちろん、大学や教授によって成績評価方法は異なると思うので、評価方法を事前に確認しておくとよいかもしれません。

イギリスで過ごすクリスマス

冬休みは課題も盛りだくさんですが、イギリスでのクリスマスも目いっぱい楽しみました。ノリッチの街ではたくさんのクリスマスマーケットが開催されるので、友人を誘って遊びに行きました。地元のお酒やクリスマスのクラフトを売るスタンドが立ち並び、歩いて通るだけでもクリスマス気分をたっぷり味わえますし、プレゼント探しにも最適です。また、大学でも様々なクリスマスのワークショップや、学部でのクリスマスディナーなど、たくさんのイベントが開催されているので楽しみが尽きません。私はクリスマスリースを作るワークショップに参加し、また、羊毛フェルトのワークショップではクリスマスの飾りを作りました。

 

私がイギリス特有のクリスマスのお菓子、ミンスパイを食べたことがないとクラスでいうと、授業最終日にはみんなが持ち寄ってくれて、初めてのミンスパイ体験をしました。寮のみんなとはシークレットサンタという、誰からプレゼントがもらえるかわからないというプレゼント交換をし、楽しい12月を過ごしました。イギリスの学生は学期が終わると自宅へ帰る学生が多いので、クリスマス当日はキャンパスはすっかり静かです。

 

読んでくださった皆さまへ

年末やお正月が近づいてくると、特に日本が恋しくなります。今年は、母に少し送ってもらったお餅を食べながら穏やかに過ごそうと思います。9月から始まったこの連載、お付き合いいただきありがとうございます。まだまだ来年もイギリスノリッチでの留学生活についてお伝えできれば良いなと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

イーストアングリア大学について

イーストアングリア大学(University of East Anglia)は1963年に創立された、イギリスのトップ大学の一つ。多くの研究分野での高評価はもちろん、学生満足度が高い点でも知られています。教育・研究については「創造」を重視しており、2017年にノーベル文学賞を受賞したカズオ・イシグロ氏をはじめ、数多くの著名な卒業生がいます。