TESTIMONIALS

留学経験者の声

【ケンブリッジ大学留学記】物価高に負けない、英国留学中の節約術

こんにちは。2025年9月までケンブリッジ大学MBAに在学していました、D.Aです。MBA入学前の1年間も同大学で別の修士号を取得していて、通算2年間ケンブリッジに住んでいました。

さて、本記事を読んでくださっている方の多くは、英国留学を検討中の方か、すでに留学が決まり現在準備を進めている方ではないでしょうか。そのような方が感じる不安の大きな要因の一つに、「物価高」があると思います。

イギリスでは、ランチ1回が£25(約5,000円)、ディナー1回が£50(約10,000円)というのは当たり前で、ロンドンのフラットに住むと家賃は1か月£2,000(約40万円)に及ぶこともあります。加えて学費も毎年上がっており、ケンブリッジのMBAだと2026年入学で£80,000(約1,600万円)にもなっています。

このように、私費であれ社費であれ、日本にいるときと同じ感覚で生活していると、いくらお金があっても足りなくなってしまう環境です。

そこで本記事では、「英国全体に共通する節約術」と「ケンブリッジ内で使える節約術」の2パートに分けて節約Tipsをお届けし、留学前のみなさんの不安を少しでも軽減できればと思います。

イギリス共通Tips

自炊をしよう

前述したように、英国内で外食をすると最低でも£20(約4,000円)ほどはかかります。これは人件費や賃料が高いことが影響していて、食材そのものが特別高いわけではありません。

例えば、Mサイズの卵15個入りなら£2(約400円)程度ですし、野菜や果物は日本より安いこともあります。つまり、日本の調味料を持参してしっかり自炊すれば、生活費を大きく抑えることができます。

曇り空の下、ガラス張りの外観が特徴的なALDIの店舗入口。
ドイツ系スーパーのALDI。 なんでも安いです。

このときに知っておきたいのが、英国ではスーパーが価格帯ごとにきれいに分かれているという点です。M&SやWaitroseが高級、TescoやSainsbury’sが中価格帯、AldiやLidlといったドイツ系スーパーが格安スーパーというイメージです。

同じ商品でも、どのスーパーで買うかによって値段が大きく変わることがあるので、ぜひ意識してみてください。なお、自炊が難しい環境にある場合は、「Too Good To Go」という賞味期限間近の食品を安く買えるアプリもおすすめです。

チケットのルールを知ろう

日本と異なり、イギリスの多くの交通機関はダイナミックプライシングを採用しています。その結果、同じ区間・同じチケットでも、購入タイミングによって価格が大きく変わります。

移動の際は、鉄道であれば1〜2週間前、航空機であれば1〜2か月前にはチケットを購入しておくと、比較的安く抑えやすいです。できるだけ片道ではなく往復で購入した方が安くなることも多いので、あらかじめ予定が決まっている場合は往復購入を検討してみてください。

また、鉄道チケットを買う際は、必ずRailcardを利用しましょう。対象になる人であれば簡単に元が取れるレベルで割引が効きます。

少し文脈はそれますが、飛行機での旅行が多くなりそうな方は、日本でクレジットカード付帯のPriority Passを作ってから渡英しておくと、空港ラウンジをお得に使えて便利です。

新品を買うか考えよう

留学中に必要になる家具や家電、小物類は、多くの場合1〜2年しか使いません。そのため、中古品でも十分に持ちこたえることがほとんどです。購入する際には、本当に新品が必要か一度立ち止まって考えてみると良いでしょう。

Facebook Marketplaceや学生向けのチャリティーショップ、大学のプログラム(新入生向けの中古品販売・譲渡会など)を活用すれば、状態の良い中古品を安く入手できることがあります。うまく活用できれば、初期費用を大きく抑えつつ、必要なものを一通りそろえることができます。

ケンブリッジ内TIps

ケンブリッジは英国全体の平均と比べても賃料・物価ともに高い街ですが、大学やカレッジの仕組みをうまく活用すれば、生活費を抑えることができます。

ここで紹介するTipsはオックスフォードでも応用できると思いますので、そちらに進学予定の方にも参考にしてみてください。

大学かカレッジのアコモデーションに住もう

ケンブリッジ大学は他の多くの大学と異なり、それぞれのカレッジが多くのアコモデーション(学生向け住宅)を保有していて、市場価格よりも安く住むことができます。

シングルベッドと机、収納棚が並ぶシンプルな学生寮の一人部屋
カレッジアコモデーション。狭いですが格安。(月£540,約108,000円)

カレッジを選ぶ前に、「そのカレッジがどのようなアコモデーションをどれくらい持っているか」を確認しておくと、後々アコモデーションを選ぶ際にスムーズです。特に、家族帯同向けのアコモデーションは用意しているカレッジが限られているため、該当する方は早めにチェックしておきましょう。

カレッジの団体や施設を活用しよう

多くのカレッジには、MCR(名称はカレッジによって異なります)という大学院生向けの学生組織があり、年間を通じてさまざまなイベントを開催しています。また、多くのカレッジが独自の食堂・バー・スポーツ施設などを備えています。

白い皿に盛られたサーモンのローストと野菜のコース料理
カレッジのフォーマルディナー。私のカレッジでは3品コースで1人£12(約2,400円)でしたが、カレッジによっては£40 (約8,000円)程度のところもあります。

特に食堂やバーは、市中価格の1/2〜1/3程度の価格で食事やお酒を提供してくれますし、ジムやテニスコートも無料、もしくはかなり安価で使い放題というケースが一般的です。こうした施設を積極的に活用することで、交際費やレジャー費をぐっと抑えることができます。

ただし、このような団体や施設の充実度はカレッジごとに大きく異なります。進学前に卒業生や在校生から話を聞いておくと、ギャップが少なくて済むでしょう。

青空の下、緑の芝が整えられた屋外のテニスコート
芝のテニスコート。ハードコートと合わせてコートは5面ありました。テニス好きの方にはおすすめのカレッジ(Jesus)です。

最後に

いかがでしたでしょうか。私からお伝えできる節約Tipsは以上ですが、留学を経験された方の多くは、程度の差こそあれ、資金繰りに悩んだ時期を持っているのではないかと思います。

ぜひ、ここで紹介した内容に加え、ほかの留学経験者の話も参考にしながら、ご自身に合ったやり方で無理なく節約し、実りある留学生活を送っていただければと思います。皆さまの留学生活がすばらしいものとなりますように!