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【連載・留学体験談】リバプール大学『サッカー産業MBA』への留学③
~イギリス大学院のコースで大変だったことは?~

竹内 誠(たけうち・まこと)さん

beoでNCUK大学院留学準備コースを修了。
2018年秋からイギリスのリバプール大学修士課程サッカー産業MBA 「Football Industries MBA (FIMBA)への留学を経験。

前回は竹内さんが大学院での留学に向けて、学業面でどのような準備をされたかをお伝えしました。今回は、実際にリバプール大学で留学をされてからの学業面の経験についてリアルなお話をお伝えします。

これから留学を考えている方は、イギリスの大学院で良い成績をとり、より充実した自分が納得できる留学を実現するために、ぜひ参考にしてください。

サッカービジネス学に興味がある方も、イギリス大学院留学やリバプール大学に興味がある方もぜひお読みください。

初めてのアサイメント(レポート)

さて、無事留学先のイングランド、リバプールに到着し、いよいよ人生初の長期留学です。

いくつか座学の授業が終わった後に、いよいよ、最初のレポート課題が出されました。最初は、トライアルのような形で、スコアは付けられるけど、成績には入らないレポートでした。

つまり、これまでNCUK大学院留学準備コースで勉強してきた内容がどの程度、実際のイギリス大学院のレポートで評価されるかを試すことができる良い機会でした。結果は、B(A・B・C・Dの4段階)だったので、特別良くもないが悪くはないという感じでした。中にはCやDの点数を付けられたクラスメートもいたので、自分のやり方は間違っていないんだなと、最初の段階で基準をある程度知れたのは非常に良かったと考えています。

そして、一番最初に苦労するのが、参考文献のリストアップの仕方です。 参考文献の記載方法を間違えると、大幅に点数が引かれます。ここは、自分もNCUK大学院留学準備コースに通っていた際に、細かく勉強しており、効率よく参考文献をリストアップするコツを見つけていたので、実際に留学中も全く困ることなく、過ごすことができました。

1年間を通して、モジュールによっては、多少苦労するものもありましたが、レポートの執筆で苦労することはほとんどなく、中にはAを取れたレポートもあり、間違いなくNCUK大学院留学準備コースで学んだことを活かすことができたと考えています。

大学院留学の一番の山場Dissertation(修士論文)

やはり大学院留学の一番の山場と言えば、Dissertation(修士論文)ではないでしょうか。大学やコースによってやや違いはあるものの、文字数にして、約15,000から20,000文字が求められます。通常のレポートだと、だいたい1500文字から多くて4000文字程度でした。

基本的に、文字数が多くなれば多くなるほど、文章を論理的に構成するのが難しくなり、高得点を取るのは難しくなると考えています。それが、修士論文の20,000文字ともなると、最初から最後まで一貫した論理を貫くのは決して容易いことではないと思います。

修士論文の成績で、なんとしてでもAを取得したかったので、NCUK大学院留学準備コースでフィードバックをもらった内容を基に、留学が始まった時から徹底的に準備をしました。

今、考えるとDissertationの書き方を全く知らずに、渡英してたらと思うと、ぞくっとします。前回のブログでも記載しましたが、無理矢理にでも書いて、なんとか形になれば、確かに卒業すること自体はできるかも知れません。ただ、安くはない金額を払って留学するのに、いい加減な論文を書きたくなかったので、自分は真剣に論文作業に取り組みました。

留学中に苦労したこと

グループアサイメントです。グループアサイメントは、4〜5人でグループを作り、期日までに一緒に課題(レポート)を仕上げるというアサイメントです。

前回のブログでも記載した通り、短期でも海外でも留学経験がない自分にとって、そもそも外国人の方と濃密に会話する機会もありませんでした。 そんな自分が、日常会話を越えて、アカデミックな議論を世界各国から来ているクラスメートとするのは、チャレンジングな事でした。

クラスメートから「フリーライダー」呼ばわり。。。

1年間の間に、グループアサイメントが何回かあるのですが、一番最初は渡英して3ヶ月後でした。 その時の国籍は、かなりグローバルで、日本・イギリス・メキシコ・ロシア・パラグアイの5人でした。自分以外は、もちろん英語堪能。それはそれはもう、ナーバスでしかなかったです。

もともと、ディスカッションが得意でないと言われている国民性の日本人(自分は典型的な日本人です)に加えて、英語が堪能でない自分にとって、かなり苦労しました。議論が進むと、他の4人の話を一方的に聞くことになり、もちろん自分に与えられたパートはしっかりこなして、最低限の貢献はできましたが、本当に最低限でした。議論の発展には全く貢献できなかったです。

結果、自分たちのグループはBで、まずまずの成績でした(このグループアサイメントの仕組みでは、グループに貢献してもしなくても、グループ全員同じ点数が与えられることになっています)。

ただ、後日、同じグループのメンバーからたまたま、別のメンバーが自分のことをフリーライダーよばわりしていたと聞いたのです。フリーライダーとは、つまり、全く貢献してないのに、良い点数を取ったことを非難していたと言うことです。

これを聞いた時は、とにかく悔しくてしょうがなかったです。正直、グループの議論では、「論点が少しズレているのでは?」と何度か思っていましたが、英語が堪能なだけで、不思議と言ってる事が正しく聞こえてしまうんですよね。

この出来事以降、そのクラスメートと同じグループになることはもちろん、ありませんでしたが、同時に反省もしました。確かに、陰口という行為は好ましい事ではないけど、英語が堪能じゃなくても、貢献する姿勢は見せることは重要で、自分にも非があったなと。

それ以降は、戦略的に自分が議論の主導権を握るように心掛けたり、事前にテーマに関するリサーチをしてグループに貢献するなどして、徐々にグループアサインメントにも慣れていくことができました。

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留学体験談は次回に続きます!

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リバプール大学について

リバプール大学(The University of Liverpool)は、1903年に大学として認定され、ノーベル賞受賞者も輩出している研究部門の強さで知られているラッセルグループ(研究に強いイギリスの名門大学群)に属する大学です。とくに英語・英文学や機械工学、生理学などの分野で高い評価を受けています。サッカー産業のビジネスをを学ぶことのできるユニークな「サッカー産業MBA(経営学修士)」も人気があります。リバプールの街は文化や芸術により観光都市としても発達し、刺激的な留学生活を過ごすことができるでしょう。