この記事を書いた人
Ishii Takehiroさん
2022年9月よりイギリスのリーズ大学ビジネススクール修士課程「Full Time MBA」コースに留学中。
東京理科大学理工学部を卒業した後、大手メーカーに入社し、国内営業を経て、事業企画や海外拠点のマネジメント業務に従事。その後、営業人材の育成と紹介をしている株式会社アルヴァスデザインに入社し、新規開拓の営業、教育コンテンツの開発や講師としての登壇、社内の人事制度の立案、ワークショップ会場の設計など多岐にわたって業務に携わる。
皆さん、こんにちは。
本日は、リーズ大学のMBAコースに在籍していた私が、今だから断言できる「留学前に準備しておいた方が良いこと」についてお伝えしていきたいと思います。留学をするにあたっては、さまざまな準備が必要になります。英語力の向上はもちろんですが、志望校の選定・出願書類や面接の準備など、やることは山積みです。ただ、留学を成功させる上でとても大事になってくるのは渡航するまでの準備です。
この記事では4つのセクションに分けて、留学を充実させるために必要な準備についてお伝えしていきます。
①求められる英語スコアを達成する
私はIELTSを受験しましたが、求められている最低限の英語条件(Overall 6.5)を取得するまでは、1年ほどの時間を要しました。仕事や育児、学業と同時進行で英語のスコアメイクを両立させるのはとても至難の業です。 私の場合毎日2~3時間を英語の勉強に費やしましたが、この時間を捻出するのはとても大変でした。 具体的には、早朝(朝4時)に起きて子供が起きる前に勉強をしていました。また、平日に勉強の時間が取れない場合は、土日に集中して勉強するようにしていました。
個人的には、遅くとも留学の半年以上前には英語のスコアを達成していることをオススメします。なぜならば、後述しますが英語のスコアメイクの他にも留学生活を充実させるための準備は山ほどあるからです。
英語スコアの達成に固執しすぎて、留学を断念する方も多くいると聞きます。Pre-Sessional(英語スコアが足りていない学生のための準備コース)を受講するという方法もありますので、英語学習のスケジュールなどとあわせて、beoのカウンセラーさんに相談されてみると良いかと思います。
②授業についていくための英語学習を進める
留学をした方のほとんどが同意見だと思いますが、私自身が留学先で痛感したことは「英語のスコアメイクだけで満足してはならない」ということです。もちろん、IELTSやTOEFLなどの試験対策を通して英語力は向上しますが、これらの勉強だけでは正直、不十分です。
例えば、私はリーズ大学のMBAコースに参加していましたが、コースの序盤では、さまざまな国や地域の英語のアクセントに慣れず、うまく聞き取れない時期がありました。もし私が留学準備の段階に戻れるとしたら、インドや中国の英語のアクセントに耳を慣らす時間を設けたと思います。
加えて、自身のコースに合わせた英語の語彙を増やしておくことも必要です。私の場合、日本のビジネスについての語彙を増やして説明できるように準備しておきました。例えば、年功序列制度は“a seniority-based pay system”、終身雇用制度は“a lifetime employment system”と言います。
このように、ディスカッションする可能性がある専門用語や、日本で学んできたことを説明する語彙は増やしておくと良いでしょう。
③コースで勉強する内容を予習しておく
進学予定のコースのシラバスを見て、受講する科目に合わせて予習しておくことをおすすめします。大学によっては、あらかじめ読んでおくと役立つリーディングリスト(参考文献リスト)を入手できることもあります。
私の場合、1学期目に受講予定だった会計ファイナンスの予習をしておきました。なぜならば、営業やマーケティングの仕事の経験はあるもののアカウンティングやファイナンスの経験はなく、いきなり英語での授業についていけるか不安だったからです。
このように、皆さんそれぞれに得意な科目もあれば、経験が乏しい科目もあるはずです。ご自身で必要だと感じた科目は、事前に日本語で予習をしておくことで、留学先での授業の理解度が向上することにつながると思います。
④世界情勢や文化、歴史を理解する
今世界で起きていることや、文化や歴史を勉強しておくことはとても大切です。
MBAコースでは、リアルに世の中で起きている事柄を題材にディスカッションすることがあります。例えば、イギリスのEU離脱(BREXIT)や、首相の交代がもたらすビジネスへの影響なども話しました。
また、互いの文化や歴史を知っておくことで、クラスメイトとの距離を近づけることができます。例えば、私はタイ・中国・香港などのアジア出身のクラスメイトと仲が良かったですが、それはそれなりに文化や歴史を知っていることが影響していると思います。
多くのタイ人は仏教を信仰していますが、これは私が実際にタイに旅行をして寺院を訪れた時にも強く感じることができました。また、中国と香港の関係についても一定の知識を持っています。両者の関係は政治的にはセンシティブであるため、その話を直接することはありませんが、事前に知っておくことで「言って良いこと」と「気をつけて発言しなければならないこと」をわきまえることができます。
このように、世界の情勢に加えて、文化や歴史を知っておくことはクラスメイトとの距離を近づける良いきっかけになります。
~おまけ~
最後に、私がイギリスに持参して良かった「便利グッズ」をご紹介します!
一番はなんと言っても、日本食です。具体的には、ふりかけとインスタント食品が役立ちました。
- 洗濯ネット
- 便座カバー
- 電子レンジで炊ける炊飯器
- ヒートテック
- 薬
読んでくださった皆さまへ
今回は留学の準備についてお伝えしました。留学前には、英語学習はもちろんのことさまざまな準備が必要になります。特に英語のスキルアップは留学の成功を左右する最重要ポイントのため、IELTSやTOEFLのスコアメイクだけで満足せず、更なる高みを目指してみてください!
私が過去にご紹介している「留学先での日本人との付き合い方」も留学を予定している皆さんにとって大切なポイントだと思いますので、ぜひあわせてご一読ください。
リーズ大学について
リーズ大学(University of Leeds)は1904年に設立された大学で、イングランド北部リーズにキャンパスを置きます。QS World University Rankings 2023では、世界TOP100に選出されたイギリス名門大学で、研究部門を強みとするイギリス名門校群「ラッセル・グループ」に所属しています。学生数39,000人以上の大規模校で、137か国から学生が集まる「留学生に人気な大学」としても有名です。特にビジネススクールは三大ビジネススクール認証機関であるAACSB、AMBA、EQUISのすべてからトリプル認証を受け、国内外から注目を集めています。