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【連載:留学体験談】クリエイティブライティング(詩の創作)を学びにイギリスへ!⑦授業以外の時間で充実した時間を過ごす~アメリカ詩人の講演会参加と中学校でのボランティア活動~

K・Hさん

2022年9月からイギリスのイーストアングリア大学修士課程「MA Creative Writing Poetryに留学中。

イーストアングリア大学へ留学中のK・Hさんからのリアルな留学体験談を連載でお届けします!

今回はK・Hさんが授業外で体験された詩人の方の講演会への参加と中学校でのボランティア活動について詳しくお伝えします。

大学院留学をご検討中の方や大学院生活に興味がある方はぜひお読みください。

現地から留学体験レポートをお届けします!

みなさん、こんにちは。ノリッチでは3月の半ばに一度大雪が降りましたが、今は何事もなかったように穏やかで暖かな日が続いております。暖かさにつられてキャンパスではたくさんの野うさぎが顔を出しています。今月はケンブリッジへお出かけしたときの様子や、地元の中学校でのボランティア活動についてお伝えしたいと思います。

アメリカの詩人の講演会に参加

今月は、ノリッチからは電車で一時間ほど乗れば着くケンブリッジへ、アメリカの詩人Claudia Rankineの講演会を聞きに行ってきました。お出かけの目的はもちろんお話を聞くことだったのですが講演会は夕方5時からだったので、せっかくなのでケンブリッジを探検しようと少し早く出かけて行きました。

ケンブリッジ駅に着き、徒歩で街の中心部へ歩いて行きました。私が普段生活しているノリッチと同じように、こぢんまりとした街で、地元のお店やカフェがたくさんあるような印象を受けました。また、少し進めば教会や大学など美しい建造物がたくさんある街で、散策しているだけでもとても楽しい街並みでした。私は建築については知識がほとんどなく、あまり繊細な感想は出てこなかったのですが、坂が多く、ゆらゆらとした動きを持つノリッチに比べてケンブリッジは歩きやすい街だなと思いました。

 

少し散策しマーケットや本屋さんに寄ったあと、コースメイトと落ち合い、彼女が通っていた大学であるニューナムカレッジが近くにあるということで校内を案内してもらいました。キャンパスを作る建物は芝生を囲うように建てられ、一息つけるベンチがたくさんあり自然に囲まれた環境でした。

 

今の季節、イギリスでは水仙があらゆるところに咲いています。この大学でもたくさん咲いていて、日本とはまた違う形で春の訪れを感じています。水仙はとてもかわいらしい花でスーパーやお花屋さんでもよく売っているので、私も一度お部屋に飾る用にと小さなブーケを買いましたが、私はその時水仙がとても強い香りを持つということを知りませんでした。飾って少ししてからなんだか部屋が息苦しいと思い、空気を入れ替えに窓際へ向かうと、そこに飾ってあった水仙が強い香りを発していたことに気がつきました。イギリスに来て、今まで慣れ親しんでいない植物に出会い、その特性を知っていくのもとても楽しいです。

大学を散策した後は、同じケンブリッジ大学一帯の敷地内で開催される講演会へ向かいました。今では様々な講演会やイベントがオンラインで開催されるようになり、そのおかげで世界中のどこにいても(時差に苦しめられることはありますが)参加できるものも多いです。しかし、対面で行われるイベントへの出席は、やはりオンライン上のものと代えがたいものがあります。お話しと他に詩の朗読もあったのですが、やはりオンライン上では伝わらない声の質感などが感じられて、来てよかったなあと思う経験になりました。

今回の講演会を含め、多くのイベントでは終了後に小さな立食パーティーのようなものが行われ、講演者や参加者とお話しする機会があります。ここで私が気に入っている詩集の作者と会ってお話しすることもできました。また同じ分野で研究している博士課程の方とも知り合うことができ、帰りの電車でいろんなお話しを聞くこともできました。

地元の中学校で日本文化を伝えるボランティアを経験

3月の半ば友人に誘われて、地元の中学校へ日本語の紙芝居を読みにいくという体験をしました。学校が開催する様々な国の文化を学ぶ「インターナショナルデー」のようなイベントの一環として、日本文化を紹介する担当として呼んでいただきました。もともと様々な年齢の生徒たちと触れ合うアルバイトを多く経験し、子どもと働くことが好きでしたし、イギリスの学校の中を覗けるせっかくの機会だと思ったので、とても楽しみにしていました。

学校に入り、まず気がついたことが、生徒たちに対する配慮でした。これは大学でも感じることですが、中学校のような環境では特に、生徒たち(特に成人していない生徒たち)を絶対的に守る意識が強く感じられました。来校者には生徒たちの安全を守るための注意事項が記載されたパンフレットが配られます。そこには生徒と二人きりならないこと、写真を撮らないこと、身体に触れないこと、などの大切な注意事項が記載されています。

今回私と友人は紙芝居を読む担当として、このイベントに参加しました。他には折り紙や習字、日本の歌などの紹介もありました。紙芝居の中で少しだけ歴史を紹介するので、私自身も前日に慌てて勉強をし、紙芝居の内容について少し知識をつけました。リハーサルなどはなく、ほとんど準備をすることなく始まってしまったのですが、生徒たちの前でお話しを友人と交代で読み、とても楽しい時間を過ごすことができました。

読んでくださった皆さまへ

留学も折り返し地点を過ぎ、なかなか忙しい日々が続いています。そんな中でも今回のように授業外の時間を使って出かけたり、フラットメイトとボードゲームで遊んだり、週末に新しいレストランに行ってみたりなどして、健やかに過ごしています(この写真のボードゲームはイギリスを電車で横断するゲームなのですが、イギリスの地理を覚えるのに最適です)。

来月はいよいよ1か月のイースター休暇に突入します。お休み中に参加する予定のロンドンキャリアフォーラムやアムステルダムへの小旅行についてお伝え出来たらいいなと思います。次回もお楽しみに。

イーストアングリア大学について

イーストアングリア大学(University of East Anglia)は1963年に創立された、イギリスのトップ大学の一つ。多くの研究分野での高評価はもちろん、学生満足度が高い点でも知られています。教育・研究については「創造」を重視しており、2017年にノーベル文学賞を受賞したカズオ・イシグロ氏をはじめ、数多くの著名な卒業生がいます。