皆さんはラッセルグループという言葉をご存じですか?
留学の情報収集を進める過程で目にした方も多いのではないでしょうか。
志望校を決める時、「なんとなく聞いたことがある」「難易度が高そう」という理由でラッセルグループの大学を候補校にあげる方は多いです
ラッセルグループってなに?
・政府や議会に大学側の要望を伝える団体として結成
・1994年にロンドンのラッセル・スクウェアに面したホテル・ラッセルで会議が開かれたことに由来
・イギリスの24校の大学がメンバー
・研究に重きを置いており、資金調達などの面でも協力
イギリス版のアイビーリーグとも呼ばれており、主要な大学ランキングで上位を占めていることから「ラッセル=トップ大学」という認識を持たれがちですが、1994年の結成から30年、大学での学びは多様になりランキングの上位校にも大きな変化が起きています。
そこで今回は、ランキング上位の常連であるにも関わらず「ラッセルグループではない」大学たちを4つご紹介していきます。
まずは地図で確認!イギリスのどこにある大学?
①ランカスター大学|Lancaster University
イングランド北部ランカスター
マンチェスターへは電車で約1時間、ロンドン/エディンバラへは電車で約2.5時間
ランカスターは1,000年前に建てられた城が残る、歴史的な風景を残した街です。近くにはピーターラビットで有名な湖水地方はもちろん、ビーチへもアクセスができるため、イギリスらしい風景を満喫できる環境です。街には100を超える店があり、バスで約15 分の距離にあるため不便をすることはありません。
②バース大学|University of Bath
イングランド南西部バース
ロンドンから南西に電車で約1時間25分
バースはユネスコ世界遺産にも登録されているイギリス有数の観光スポットで、ローマ支配時代(40年~410年) から続く、温泉文化の根付いた街です。大学キャンパスから街へは24時間体制でバスが運行しており、約15分でアクセスできます。
③レディング大学|University of Reading
イングランド南西部レディング
ロンドンから最寄り駅まで電車で約30分
レディングは自然豊かな環境にありながら、ロンドンにすぐ行けるというアクセスの良さが魅力的です。ヒースロー空港もすぐ側にあるため留学生にはありがたい環境です。多くの企業が集まる中心街には徒歩でアクセスでき、ショッピングセンターなども充実。ロンドンの近くに留学をしたいけど、少しでも予算を抑えたいという方にもおすすめです。
④クランフィールド大学|Cranfield University
イングランド中部クランフィールド
ロンドンから北に電車で約1時間
大学キャンパスからアクセスできる最寄りの街はミルトンケインズでバスで15分ほど。周辺は田園地帯に囲まれた静かな環境ですが、街にはショッピングセンターやレストランなども充実しています。週末は気軽にロンドンへ行ける距離なのも魅力的なポイントです。キャンパス内にもスーパーやバー、郵便局、銀行などを完備。
イギリスの大学には寮が完備されているため、現地の学生も地元から出て大学寮に入る人がほとんどです。そのため大学は大都市に集中しておらず、イギリス全土に広がっています。
「都市にある=人気校」ではないため、情報収集をする際には自分にとって何が大切かをしっかり考え、幅広くリサーチすることをおすすめします。
それでは各大学を見ていきましょう!
ランカスター大学|Lancaster University
少数精鋭の教育体制!自然を満喫できるキャンパスで学びに集中
ランカスター大学は1964年に設立された、イギリスの主要大学ランキングのすべてにおいて15位内に入るトップ校です。広大なキャンパスにはスーパーや銀行、郵便局はもちろん、医療施設も整っているため、街に行かなくとも生活ができる環境が整っています。
ランカスター大学は現在でもカレッジ制度を取り入れている数少ない大学で、学士課程では8つ、修士課程では1つのカレッジを運営しています。(ハリーポッターをイメージしていただくと近いです)
大学院向けのカレッジでは、寮はもちろん、勉強スペースにも学部生がいないため、より落ち着いて勉強することができます。また、カレッジ内の交流イベントはもちろん、日帰り旅行なども盛んに行われているため、他学部の学生と出会う機会も豊富です。
評価実績
・イギリス大学ランキング10位(The Complete University Guide 2024)
・世界大学ランキング122位(QS World University Rankings 2024/一部ラッセルグループより高順位)
・過去に8回「最も素晴らしい大学寮」選出(National Student Housing Awards)
・研究の91%が “world leading”(世界を牽引している)あるいは “internationally excellent”(国際的に優れている)と評価(Research Excellence Framework 2021)
・言語学:世界3位 (QS 2024)
・ビジネス/経営学分野:イギリス9位(QS 2024)
・ビジネススクール:世界でも1%のスクールしか取得していない「トリプルクラウン」認定
・教育学:イギリス6位(Times Higher Education World University Rankings 2024)
・芸術と人文科学分野:イギリス8位(Times 2024)
バース大学|University of Bath
オリンピックメダリストを多く輩出!世界遺産の街にある名門校
バース大学は教育と研究の質に定評があり、数々の大学ランキングでイギリストップ10に輝く名門大学です。現在20,000人を超える学生が在籍しており、内32%は留学生とグローバルな交流ができる環境です。 スポーツ科学分野では3年連続「世界トップ10」にランクインしているということもあり、学内には約67億円を投資したスポーツ施設が整っています。スポーツを学んでいる学生以外も施設は利用できるため、勉強とのメリハリを付けたい方にはおすすめの大学です。
今年度から「脱炭素を目指す上で必要となる知識やスキル」を学べる MSc Decarbonisationが開講予定。脱炭素化課題に戦略的に取り組み、プロジェクトをリードしていきたい方におすすめのコースです。
評価実績
・イギリス大学ランキング5位(The Complete University Guide 2024)
・世界大学ランキング148位(QS World University Rankings 2024/一部ラッセルグループより高順位)
・University of the Year 受賞 (The Times & Sunday Times Good University Guide 2023)
・安全な大学街ランキング2位(Complete 2023)
・スポーツ科学:3年連続世界トップ10 (QS 2024)
・マーケティング:イギリス1位(Complete 2024)
・航空宇宙工学、機械工学:イギリス3位 (Guardian University Guide 2024)
・教育学:イギリス3位 (Guardian 2024)
・社会政策と行政分野:イギリス9位(QS 2024) など
レディング大学|University of Reading
農学研究を130年以上牽引!ビジネススクールも世界のトップ1%である認証を取得
レディング大学は農業研究、環境、気候変動などの分野で長く業界を牽引しており、 People & Planet(学生ネットワーク)が発表している「環境問題への取り組みを評価した大学ランキング」(2023年度)でもイギリス国内1位を獲得しています。
コンピューターサイエンスなどのデジタル分野でもランキングを上げてきており、大学の強みを活かしたMSc Climate Change and Artificial Intelligence (AI)というユニークなコースも開講しています。
2024年度のQS世界大学ランキングでは60もの大幅なランクアップをしており、今後ますますの飛躍を期待したい一押し大学です。
評価実績
・イギリス大学ランキング26位(Times Higher Education World University Rankings 2024)
・世界大学ランキング169位(QS World University Rankings 2024/一部ラッセルグループより高順位)
・研究の99%が “internationally recognised”(国際的に認められている)と評価(Research Excellence Framework 2021)
・農業と林業分野:イギリス3位(QS 2024)
・環境科学:イギリス9位(QS 2024)
・教育学:イギリス15位 (The Complete University Guide 2024)
・ヨーロッパビジネススクールランキング:イギリス7位(Financial Times 2023)
・ビジネススクール:世界でも1%のスクールしか取得していない「トリプルクラウン」認定
クランフィールド大学|Cranfield University
イギリス唯一の修士・博士課程のコースに特化した大学院大学
イギリスで学ぶ大学院生のうち、50%以上がクランフィールドで航空宇宙工学の修士号を取得し、28%が自動車工学の修士号を取得*1するなど、科学、技術、工学、経営の専門分野でリーダーを多く輩出してきた大学院に特化した教育機関です。 大学は約1,500の企業や組織と有益な関係を築いており、プロジェクトなどを通し、世界で必要とされている問題解決のための研究を日々行っています。
スタッフと学生の比率は8:1ということもあり、イギリスの他大学と比較してもより個々に指導が受けやすい、アットホームな環境が整っているのも魅力的です。
大学内には家族を連れて留学する学生向けの保育園はもちろん、コース専用の空港や航空機があるなど、特殊な設備が整っているのも驚きポイント!
*1 https://www.cranfield.ac.uk/study/taught-degrees/why-cranfield
評価実績
・機械・航空・製造工学分野:イギリス5位(QS World University Rankings 2024)
・航空宇宙工学分野:イギリス5位(世界大学学術ランキング2023)
・ヨーロッパビジネススクールランキング:イギリス8位(Financial Times 2023)
・ビジネススクール:世界でも1%のスクールしか取得していない「トリプルクラウン」認定
・雇用率ランキング:イギリス8位( The Center for World University Rankings 2023)
*クランフィールド大学は学部課程を開講していないため、多くの総合ランキングに掲載されていません。
最後に、学費例をご紹介します。「ロンドンに近い=学費が高い」とは限らないので、リサーチをする際には学費や入学要件も比較してみてください。
いずれもコースはMSc Managementです。
換算レート£1=199.30円 (2024/6/6付)
今回4校のランキング上位校をご紹介しましたが、ランキングはあくまでも1つの指標です。
各大学が得意としている分野、力を入れていること(例えば実践的スキルを学べる、プロ仕様の設備)などは多岐に渡るため、重視したいポイントを明確にし、ご自身に合った志望校選びを進めていきましょう!
これから留学準備をはじめる方は、まずbeoに相談してみませんか?
留学に少しでも興味がある方は、ぜひ一緒に準備を進めていきましょう。
最終更新日:2024年6月6日