中 明日香(なか・あすか)さん
beoでNCUK大学留学準備コースを修了後、
2020年からキングストン大学学士課程 社会学・国際関係学(Sociology and International Relations BSc(Hons))*へ留学中
*2022年以降はSociology BSc (Hons)として開講予定です。
キングストン大学に留学中の中さんからのリアルな留学体験談を連載でお届けしています!
今回は、中さんが実際に経験したアルバイトをもとに日本との働き方の違いやアルバイトの探し方などについてお伝えしてもらいます。
イギリス大学への留学にご興味をお持ちの方、イギリス大学生のリアルな生活について知りたい方はぜひご覧ください。
イギリスでのアルバイト事情についてお伝えします!
日本でも学生のほとんどがアルバイトを経験しているかと思いますが、イギリスでも私の周りの学生のほとんどがアルバイトをしています。今回はそんな学生にとって学生生活の一部ともいえるイギリスでのアルバイト経験について書かせていただきます。私が実際に経験したアルバイトをもとにイギリスでのアルバイト事情について詳しくご紹介します!
私がイギリスでアルバイトを始めたきっかけ
もともと個人的にアルバイトという経験は学生ならではのとても貴重なものだと考えていて、社会に出て就職などをする前に自分の好きな職種が分かったり、実際にどのように社会が成り立っているのかを体験するいい機会だと思っていました。実際に日本にいた頃から様々な職種のアルバイトを経験してきました。そこで働く上でのマナーや学校では学べないようなことも多く学びました。そのため、イギリスへの留学を決める際も、海外で働く経験を積みたいと思っていました。
現在は大学との兼ね合いもあるため不定期ですが、現地の学生に人気のアルバイトであるベビーシッターと、サービス業での経験を積むために日本食のレストランでの仕事をしています。実際に日本のおもてなし文化ではない”イギリス流”の働き方がとても興味深く、日々楽しく働いています。
写真はベビーシッター先で撮った写真です。このようなおもちゃで一緒に遊んでいます。
イギリスでのアルバイトの平均時給は?チップ制度とは?
イギリスでは学生ビザ(Student Route)を取得している留学生であれば、学期中は週20時間までの就労が可能ですが、私の大学では学業との両立を図るために、週15時間以内の就労が推奨されています。私の大学のあるロンドンは日本に比べて物価が高いので、平均時給は10ポンド(約1,500円)ほどか一般的です。日本とお給料面で大きく異なるのは、ほとんどの職場で交通費が支給されないことと、チップ制度があることです。日本ではあまり馴染みのないチップですが、サービス業では平均時給が低めに設定されていてもプラスでチップがもらえるので、自分の働き方によってはより多く稼げるというメリットがあります。実際に友達の話では数万円のチップを払ったお客さんもいたというほどなので、時には大きな収入源になり得ます。しかし全ての人が毎回払うものではないのでアメリカなどと比べるとチップから得られる収入は少ないかと思います。
日本よりもフレンドリーな職場環境
レストランやカフェに行くと店員さんが食べたり飲みながら働いてる様子をよく目にしますし、日本に比べると店員さんの対応がかなりフレンドリーです。イギリスのサービス業ではフレンドリーさも働く上で重要視されていると思います。また、従業員に対してもよりフレンドリーな職場環境が整えられていると感じます。現に私の働くレストランでは、目標売上額が設定されていてその額を超えると閉店後に一杯ずつ飲むことができるなど、ちょっとしたご褒美も用意されていて、楽しく働くことができています。写真はアルバイト先のまかないです!
さらに日本と比べてアルバイト従業員が持つ権限や責任も大きいです。時にはお客さんや社員にとってより良い場所にするために、アイデアを提案することもあり、実際に学生のアルバイトスタッフがメニューを作るなど、それぞれの特技を活かしながら働いています。その一方で、実力社会でもあるため、実力が認められなければ解雇されることもあるという厳しさもあります。イギリスのアルバイトの経験を通じて、ただ楽しく働くだけではなく、接客に必要なコミュニケーションスキルやアイディアを提案する力など今後社会人として働いていく上で必要なスキルを身につけることができたと強く感じています。
アルバイトの探し方、探すコツは?
アルバイトを探す際は様々な方法があります。1つ目は大学のオンラインの求人サイトの利用です。ここでは主に大学内での仕事を探すことができ、チューターという上級生が下級生をサポートする仕事や大学の購買やカフェスタッフ、図書館のスタッフなど様々な仕事があります。
2つ目は日本にもあるようなアルバイト求人探しのプラットフォームの利用です。私が実際に使ったサイトはMixBという日本人向けのサイトで海外で初めてアルバイトするには安心でした。その他にもIndeedやGumTreeは周りの学生もよく利用しています。使い方としては、プラットフォーム上からオンライン履歴書を提出して企業からの返信を待ちます。日本のように紙の履歴書を企業に持っていくことはあまり主流ではなく、すべてオンライン上で書類提出をする場合がほとんどです。もちろん人によっては、直接働きたい場所に行って交渉する人もいますが、現在はオンラインが主流です。ただ履歴書の重要性は日本と同じで、履歴書を見て面接に呼ぶかを判断されるため、しっかりと作成する必要があります。
3つ目は友達からの紹介です。職場環境はそれぞれ全く異なるため、すでに働いている友達の経験を聞いてから働くことができれば安心です。そのため、日頃から人脈作りは欠かせませんね。
イギリスではチャリティーショップやパブ、多国籍レストランなど、日本ではあまり見かけないお店や職種もあるので、気になる分野を絞って探すのもおもしろいと思います。私がアルバイトを本格的に始めたのはロックダウン後ですが、その際はどこのお店も人手不足だったと聞きます。時期によって、雇われやすい時期などもあるとは思うので、タイミングを見て職探しをするのがおすすめです。
おわりに
私の本業は大学生なので、学業とアルバイトのバランスには気をつけるようにしています。私の職場は働きやすく柔軟に対応してもらえるので、課題などで大学が忙しい時はシフトを少なめにして、休日や休暇時に主に働くようにしています。時には、朝にジムへ行き午前中にオンライン授業を受けて、図書館で勉強をしてから、夕方出勤するという忙しい日もあれば、写真のようにアルバイト先の友達と出かける日もあったりと、ワークライフバランスを大切にしています。自分で働く日、休む日、勉強する日、コミュニティーに積極的に参加する日などと決めて様々なことにチャレンジしつつもバランスを取れるように意識して日々生活をしています。
学業とアルバイトの両立は容易ではないですが、それぞれのコミュニティー内での交友関係も増え、母国から離れた慣れない環境下でも楽しく充実した生活が送れています。特にロンドンには世界中から人が集まり、それぞれがお互いに助け合いながら仕事や生活をしています。私も日々周りの人に助けられながら過ごすことができています。
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留学体験談はまた次回に続きます。お楽しみに!
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キングストン大学について
キングストン大学(Kingston University London)は、1992年に設立され、ロンドン郊外に4つのキャンパスを置いています。大学ランキング「2021 Guardian University Guide」で、イギリス大学の上位40位に入りました。とくにデザインや教育、薬学、生物科学、看護学などの分野で高い評価を得ています。キングストン大学には16,785名の学生が在籍し、そのうち、3,680名が留学生(2019年)です。国際色豊かな環境で学習することができます。
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