\先輩紹介/
Chiharuさん
大学院留学 イギリス
留学先 | ブリストル大学(University of Bristol) |
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コース | MA Anthropology |
期間 | 2021年9月~2022年9月 |
現在のご職業 | 就職活動中 |
Q1.自己紹介をお願いします。
こんにちは。日本生まれで、大学までを日本で修了した筋金入りの日本人です。海外の歴史や文化に興味はあったのですが、もともと英語は苦手で引っ込み思案な性格です。大学四年生の時にanthropology(人類学)に出会い、さらに勉強がしたくて、イギリスの大学院進学を目指しました。寮生活、引っ越し、友達づくり、アルバイト、授業や論文執筆のためのフィールドワーク…。キラキラの留学生活とは程遠い、様々なトラブルに奮闘を繰り返す日々でしたが、得たものもたくさんあります。留学を考えている皆さんの不安を少しでも取り除き、背中を押すことができればと思います。
Q2.今回の留学で得た、あなたの宝物は何ですか?
①英語
現地では当然あらゆるやり取りがすべて英語。授業では学生同士のディスカッションが多めで、評価対象の課題にはプレゼンも入っており、スピーキング力はかなり鍛えられました。授業の予習やレポートのための資料の読み込みを通してリーディング、エッセイや卒論を書くうちにライティングの力もつきました。
英語を使うことに抵抗がなくなると、アクセスできる情報の多さ・深さ、人との繋がりの広がりは段違いでした。自分の世界がとても広がったと感じました。▲人類学・考古学部の大教室
②人との出会い
学生寮で出会ったフラットメイト、授業で出会ったクラスメイト、先生方、大学内外の交流会で出会った人々、下宿先の大家さん一家など、留学先で外国人として生きていく上で、誰かに相談して力を貸してもらうことがとても多く、人を頼ることや感謝を伝えることが素直にできるようになりました。
英語を練習するためにあちこちの交流会に顔を出すうち、人と関わることに積極的になれたと思います。また、日本では中々出会えないような多種多様な文化的背景を持つ人々と出会えるのも留学の醍醐味でした。
例えば、中国の就職事情やトルコはアジアなのかヨーロッパなのかについての議論、エチオピアのクリスマス文化、イギリスの休暇の過ごし方あるあるなど、色々な話が聞けて楽しかったです。また日本の歴史や文化の質問を受けるうちに、自国のことにも詳しくなりました。知り合った友人たちとは、日本に帰国してからも連絡を取り合っています。③自分への自信
私の学部では授業課題の1500~5000語のエッセイと、フィールドワークを踏まえた15000語の論文の提出が必要でした。日本語でも論文を書いた経験がないのにどうなることかと不安でした。
テーマの設定、研究計画の提出、フィールドワーク先の選定、調査先の団体との交渉、インタビューなど、指導教員の先生方の力添えもあってやり遂げることができました。
また、私生活でもイギリスの食材で日本料理を作ったり、銀行口座を開設したり、町の図書館の利用登録をしたり、病院に行ったり、引っ越しやアルバイトも経験しました。母国以外でもしっかり生活を送ることができるのだと、自分の「生きる力」に自信がつきました。かけがえのない収穫だと思います。▲大学内の図書館
Q3.実際に留学をされて、渡航前と比べて留学先のイメージはいかがでしたか?
一番驚いたのは、ロンドン以外の都市は鉄道網がそれほど行き渡っていないことです。都市間の移動には長距離バスをよく利用しました。
また、ルールやマナー、上下関係に関しては思っていたほど厳しくないと感じました。学生たちは大学の教員をファーストネームで呼び捨てにします。とにかく合理的で自由。個性がとことん尊重されるというか、他人のことは良くも悪くもあまり気にしていない様子でした。
予想通りだったのは、雨が多いこととご飯があまりおいしくないことくらいです。でも紅茶の種類が充実しているのと、カフェやパブでは比較的おいしいイギリス料理を楽しめました。やはり実際に暮らして体験してみないと分からないこともたくさんあるのだと思いました。
▲English Breakfast
Q4.現地で生活環境を整えるにあたって役立ったものや苦労したことはありますか?
<役立ったもの>
・デビットカード:イギリスはカード社会なのでバスや鉄道の運賃もカードで払います。口座から即時引き落としで管理しやすいデビットカードがおすすめです。予備も持っておくとさらに安心です。
・銀行口座:レストランなどで割り勘をする時、誰かが代表で支払って他の人たちは後でその人の口座に送金する形が多いです。またアルバイトをするにも口座開設は必須です。オンラインで開設できる口座があり、便利でした。
・Facebook、Instagram、WhatsAppのアカウント:日本で主流なLINEはほぼ使わず、これらのSNSでメッセージのやり取りをすることが多かったので、留学前にダウンロードしておくことをおすすめします。<苦労したこと>
・英語:よっぽど英語に自信があっても、ネイティブ同士の会話に入っていくのは難しいと感じました。最初は国際交流会などに参加し、自分と同じくらいの語学力の友達を見つけるのがおすすめです。
・郵便配達:日本国内のようにAmazonは一日では届きません。11月末に出したクリスマスカードが、郵便局のストライキと休暇のせいで、年明けに届いたこともありました…。
・片栗粉:他の日本の食材は大抵手に入るのですが片栗粉は見つけることができませんでした。日本式のカリカリのから揚げを作りたかったら日本からの持参が必須です。
Q5.留学中にヒヤッとしたエピソード等ございましたらお聞かせください。
卒業論文を書くためにブリストルからバスで2時間ほどの町へ研究調査に通っていたのですが、ある夜帰りのバスが途中の町で止まり、乗客は全員そこで下ろされてしまいました。運転手はブリストルまでの次のバスが来るはずだと言っていたのですが、待てど暮らせど来ず…。
シフトの変更による混乱か何かのトラブルで次のバスの運転手が手配できなかったらしいです。寒空の下で待っていた乗客たちにはクレームを入れるための連絡先だけ配られ、あとは放置されてしまいました。私は下宿先の大家さんに連絡を入れて迎えに来てもらうことができたのですが、何の当ても無かったらどうなっていたことやら…。
Q6.コース期間中に経験したアルバイトについて教えてください。
The Waiting Game(TWG)という派遣会社に登録しました。オンラインで登録会から面接まで受けられました。アプリケーションを通じて提示される様々な仕事の中から、自分の希望の日時、場所、内容の仕事を選んで働くことができます。仕事は単発で、指定の服装(黒いシャツ、スラックス、黒い靴が多い)は自分で用意し、交通費も自分持ちです。宴会場や学生寮の給仕、厨房の雑用、スタジアム内のスタンドの売り子などを経験しました。
Q7.現地での節約術などあれば教えてください。
節約するには自炊が一番です。日本の食材はオリエンタルマーケットと呼ばれるアジア系の食材店で大抵手に入りますが、なるべく大手スーパーで手に入る食材を使うといいです。例えば、米は日本からの輸入米のSushi riceではなく、パエリア米のPaella riceで代用するなどすると節約できます。
Q8.大学のサポートサービスで役立ったものがあれば教えてください。
大学内に併設された保健センターは無料で診察してくれるので、とても便利でした。NHS(イギリスの保健機関)のアプリケーションで簡単に予約を取ることができます。
また、健康問題など何か事情がある場合、試験日や授業課題のレポート提出を待ってくれるシステムがあり、課題提出が間に合いそうにない時は、指導教官に連絡を取ってアドバイスを受けることができました。
Q9.最後に、ブリストル大学はどのような方におすすめですか?
学部にもよるのですが、留学生の比率が高い大学なので、国際的な環境で勉強したい方におすすめです。特に中国やインドからの学生が多いのですが、中東、ヨーロッパやアフリカからも大勢来ています(日本人は少ないです)。また、Global LoungeやBristol International Student Centre(BISC)といった学内外の団体が頻繁に無料もしくは安い参加料の交流イベントを開いてくれるので、様々な人と出会い、コミュニケーションを磨いていく機会が得られます。
街は大きすぎず小さすぎず、治安も良いです。落ち着いた環境で、適度に楽しむ場所がある留学先を探している方にはとても良い環境だと思います。
▲Global Loungeでクイズ大会が開催されたときの様子
留学先で撮った写真
▲Bristolが誇る一大イベント、Bristol Balloon Fiestaの様子
▲大学近くにある学生に人気のカフェ、The Cloakroom Cafe
▲帰り道で遭遇したキツネ(遅くまで残って勉強していると帰り道で遭遇することも…)
ブリストル大学
ブリストル大学(University of Bristol)はイングランド南西部の港町、ブリストルに位置する大学です。イギリスの研究型大学群、ラッセルグループの一員で、2023年度のQS 世界大学ランキングではイギリス国内トップ10にランクインしています。またインターンシップや学生の起業支援制度などのキャリアサポートが充実していることから、多くの大学就職ランキングで国内トップ10に入っており、企業からも注目されています。
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