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【連載:留学体験談】クリエイティブライティング(詩の創作)を学びにイギリスへ!⑫いよいよ帰国!~帰国準備のコツと1年間の大学院留学の振り返り~

K・Hさん

2022年9月からイギリスのイーストアングリア大学修士課程「MA Creative Writing Poetryに留学中。

イーストアングリア大学へ留学中のK・Hさんからのリアルな留学体験談を連載でお届けします!

今回はK・Hさんの帰国準備の様子や1年間の大学院生活の総括についてお伝えします。

大学院留学をご検討中の方や海外生活に興味がある方はぜひお読みください。

現地から留学体験レポートをお届けします!

みなさん、こんにちは。イギリス・ノリッチでの1年間の留学を終え、現在は日本に帰国しております。留学体験談最終回の今回は、ドタバタの帰国準備の中で私が学んだことや留学生活を通して得たものについて共有したいと思います。

3日で終わらせた帰国準備、そこから私が得たものは

留学も終盤に差し掛かり、帰国準備を始めようと思ったのは7月中旬ごろでした。色々と予定を立て、8月の終わりに帰国しようと飛行機も予約を済ませていたのですが、急遽家庭の事情で帰国しなくてはいけないという状態になってしまいました。予定していた旅行もキャンセルし、スーツケースに入らない荷物を大慌てで送り返し、イギリスでの生活を懐かしむ余裕もなく帰国しました。

今回帰国準備をする上で1番苦労したのは「荷物の片づけ」です。最終的には帰国準備を3日で終わらせた私ですが、その中でいくつか学べたことがあるので紹介させていただきます。

①パッキング

1年間なるべく物を増やさないよう心がけていたのですが、やはりイギリスでしか買えないものや旅行先で買ったおみやげなど、増えてしまいました。中でも1番増えてしまったのは本でした。本は重いうえに大変かさばるため、スーツケースには入れず郵送という手段を選びました。 輸送途中に何かの拍子で濡れてしまうのが心配だったため、本はすべてビニール袋に入れて梱包し、空いた隙間にはタオルやぬいぐるみを詰めました。

②郵送に向けての手続き

イギリスから日本に荷物を送る手段はいくつかあるのですが、私はParcelforceというイギリスの宅配サービスを利用しました。よくない噂もあるParcelforce ですが、私が利用した時点では、1番安く荷物を送れました。荷物を詰め終わった後は、大学にある郵便局でCustom form (税関を通るために必要な書類)を書くのを手伝ってもらい、帰国日前日に荷物を発送することができました。荷物は無事、日本に到着しています。

③料金

14kgの荷物を送るのにかかった費用はおおよそ£80で、追加で£1. 50の保証金額を支払いました。Parcelforceはトラッキングをすることも可能だったので、荷物が到着するまでは何度もウェブサイトに行って荷物のありかを確認していました。

出発前ギリギリにチケットを変更したので、エコノミークラスよりビジネスクラスのチケットの方が値段が安く、ビジネスクラスで帰国出来ました。帰国時にはスーツケースの重量制限が心配でしたが、ビジネスクラスでは預けられる荷物の重量が増えたのでラッキーでした。

空港までには合計で52キロもの手荷物を一人で持って行かなくてはならず、途中で何度もあきらめそうになりました。(空港のカウンターでは少し渋い顔をされました )。また、合計24時間に及ぶ長い飛行機の旅をフルフラットのビジネスクラスのシートで過ごせたのもとても快適でした。

保安検査場をくぐったときにやっと、帰国するのだなという実感が湧きました。成田空港に到着した後は、急に日本語になった世界に少しドキドキしながら、家族に会えるのを楽しみにお迎えを待ちました。

留学を振り返ってみて

1年という時間は本当に短く、あっという間に過ぎて行ってしまいました。広大な自然の中で、日本では学べないこともたくさん学び、たくさんの友人もでき、大変貴重な一年でした。特にノリッチは大変過ごしやすく、いつかまた生活をしに戻りたいと思います。

イーストアングリア大学では、英語で詩を書く時間をたっぷり取れただけではなく、英語圏、主にイギリスの出版について学ぶことができました。

作品を書くだけではなく、コースメイトと賞や詩を受け付けている雑誌などの情報を交換し合い、入賞したらお祝いをし、朗読会があれば足を運び、たくさんの交流を通して創作だけではないスキルを身につけました。

出版することだけが詩のゴールではないので、文学のコミュニティについて知り、参加をすることは私にとって大変良い経験になったと思っています。

また、就活とは全く異なる、詩を提出する用のCover LetterやBiography (略歴)などの書き方も友人から学んだものです。日本に帰国した今も、学んだ知識を活かして、イギリスの賞や雑誌に応募したりしています。

詩を書くことで生計を立てていくことは難しい時代ですが、留学をしたからこそたくさんの友人や文学のコミュニティに出会い、詩を書きながら生きていく方法を学ぶことができ、大きな財産となりました。

帰国は急に決まったことでしたが、フラットやコースの友人たちが大学前のバス停までお見送りに来てくれて本当に嬉しかったです。友人たちのおかげで、イギリスや世界の様々な場所へ遊びに行く理由ができてうれしいです。今までのように一緒に時間を過ごせないのは心苦しいですが、簡単に繋がれるインターネット時代の今、関係を保つことは難しくありません。新しくできた友人を大切にしながらこれからも過ごしていけたらよいなと思います。

読んでくださった皆さまへ

帰国してから日本での生活を整えるのに少し時間はかかりましたが、イギリスでは食べられなかったおいしいお寿司を食べ、心穏やかに頑張っています。

卒業制作を終わらせずに帰国してしまったため、今はひたすらそれに取り組んでいます(帰国前に大学の図書館に行き、日本でも利用できるように必要であろう資料をスキャンしてデータ化しておきました)。本当に落ち着けるのはきっと卒業制作を提出できてからだと思うので、無事終わるといいなと思いながら毎日取り組んでいます。

今回で私の留学体験記は終わりです。1年間読んでくださり、本当ありがとうございました。

これから留学をする皆さんに有益な情報をお伝え出来ていたら嬉しく思います。これから留学をされるみなさんの未来は、きっと楽しい体験でいっぱいです。素敵な留学生活になりますように、応援しています!

イーストアングリア大学について

イーストアングリア大学(University of East Anglia)は1963年に創立された、イギリスのトップ大学の一つ。多くの研究分野での高評価はもちろん、学生満足度が高い点でも知られています。教育・研究については「創造」を重視しており、2017年にノーベル文学賞を受賞したカズオ・イシグロ氏をはじめ、数多くの著名な卒業生がいます。

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