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【連載:留学体験談】中明日香さんが語る「コロナ時代イギリス留学のリアル」⑰コロナ禍で気づかされるイギリスと日本の入国制限や医療事情の違い

中 明日香(なか・あすか)さん

beoでNCUK大学留学準備コースを修了後、2020年からキングストン大学学士課程 社会学・国際関係学(Sociology and International Relations BSc(Hons))*へ留学中
*2022年以降はSociology BSc (Hons)として開講予定です。

キングストン大学に留学中の中さんからのリアルな留学体験談を連載でお届けしています!
今回は中さんがコロナ禍で気づいたイギリスと日本の入国制限や医療事情の違いについてお伝えしてもらいます。イギリスの大学への留学にご興味をお持ちの方、イギリスの大学生のリアルな生活について知りたい方はぜひご覧ください。

厳しい日本の水際対策。陰性証明書がないと飛行機に乗れない!?

先月私はイギリスから日本へ一時帰国し、日本の代名詞でもある桜の季節の春を満喫することができたのですが、日本への入国はとても大変でした。私の経験からして今まで渡航した国の中で一番大変であったと思います。というのも、イギリス出国前のPCR検査に加えて、日本入国前に再度PCR検査を受けなくてはならないので、入国までにとても時間がかかりますし、入国後もアプリをダウンロードし、行動が規制されるなど非常に厳しいものであったからです。

日本入国に向けて渡航前72時間以内に受けたPCR検査の陰性証明書が必要だったので、事前に求められる条件に合う陰性証明書が手に入る検査センターを探し、近くにあったところへ行きました。特に混んでいることもなく、スムーズに検査を終えられ、無事メールで陰性証明書を手に入れることができました。現在イギリスに入国する際は陰性証明書の提出は不要ですが、日本への入国はこれがなくては飛行機にすら乗ることができないので、最も重要な書類と言えます。実際、飛行機へ乗った際に隣に座っていた日本人の方は各国で規制が緩和されているせいか、陰性証明書が必要だと知らず、一日前に乗る予定だった飛行機へ乗れずに旅程を延期したとのことでした…。

イギリスではコロナのテストキットが薬局や道端で無料で配布されているので、簡単に自分で検査することができます。私自身も常にそのキットを保持していて、少しでも体調に異変がある際や、周りの人が陽性になった際はすぐに検査するようにしています。このように簡単に検査ができることやワクチン接種のスピードが早いことは、コロナ禍をイギリスで過ごす利点かと思います。しかしコロナのテストにもさまざまな種類があり、時と場合によって使い分けなくてはいけません。私が日本に一時帰国したときがそうであったように各国の入国時に求められる採取検体や検査法はそれぞれ異なるので、必要な検査を事前に把握する必要があります。

歯医者で10万円の治療費!?日本とイギリスの医療事情の違い

まずイギリスでは「病院」に対する考え方が日本と大きく異なります。日本では保険制度や医療機関が整っており、少しでも体調に変化があれば、その症状に合った病院で診察を受けることになるかと思います。イギリスの場合はNHSという国民保険がありますが、日本のように症状に合った病院に行くのではなく、GP(General Practitioner)というかかりつけ医にまずは診察してもらいます。そしてそのGPから薬を処方してもらい、必要な場合は専門の病院へ紹介されるというシステムです。NHSのアプリを使って病院やコロナのワクチン予約及びワクチン証明書の発行ができるのでこの点は便利です。

基本的にはNHSの範囲内で医療機関にはかかれるのですが、歯医者だけは別です。私は何かあった時のために、NHSでカバーできない部分を海外留学保険でまかなっています。一度歯の痛みから日系の歯医者へ行ったことがありますが、詰め物をして歯の掃除をするのだけでも10万円近くしました。私の入っている保険の場合は歯科治療の場合は半額戻ってくるものだったので、医者からの書類とともに日本の保険会社へいくつか書類を送ってクレジットカードに返金されるものでした。保険には入っていたもののとても高い額なので、やはりできる限り日本で治療するのが良いと感じました。

私がこれまでにGPで処方してもらった薬はすべて無料でしたが場合によっては料金がかかることもあるそうです。またNHSの保険料はビザを取得する際に支払いましたが、イギリスの物価の高騰とともに保険料が上がっているそうです。私は生まれ育った国である日本の医療機関にかかるほうが安心感もあるので、一時帰国などの際になるべく日本の病院で検査などを済ませるようにしています。もちろん緊急時はイギリスの医療機関も整っているので無理をせず頼るようにしています。

おわりに

留学では今までとは全く異なる環境に身を置くことになるので、健康管理は非常に大切になってきます。食などライフスタイル全てが変わる中で自己管理は容易ではないですが、私も食事・睡眠・運動の健康的な生活を意識するようにしています。ただ意識していても病気になってしまう時もあります。万が一の状況に備えて、事前に病院の予約方法を確認しておくことや海外留学保険に加入しておくなど備えておくことをおすすめします。

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留学体験談はまた次回に続きます。お楽しみに!

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キングストン大学について

キングストン大学(Kingston University London)は、1992年に設立され、ロンドン郊外に4つのキャンパスを置いています。大学ランキング「2021 Guardian University Guide」で、イギリス大学の上位40位に入りました。とくにデザインや教育、薬学、生物科学、看護学などの分野で高い評価を得ています。キングストン大学には16,785名の学生が在籍し、そのうち、3,680名が留学生(2019年)です。国際色豊かな環境で学習することができます。

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